バンドワゴン効果を用いたビジネス活用法・特に日本人には特に効果的です。

行動心理学の中でもバンドワゴン効果は、日本人向けのビジネス・マーケティングにおいて効果が高いことが知られています。意識的にバンドワゴン効果を活用すると、ビジネス・マーケティングでの成果を上げやすくなるのです。

高島吉成
高島吉成
こんにちは、高島吉成です。
今回は、ビジネス・マーケティングにおけるバンドワゴン効果特徴活用法をご紹介しましょう。

ビジネス・マーケティングに活かせる行動心理学の中でも、日本人には特にバンドワゴン効果が有効です。
バンドワゴン効果を意識的に活用すると、ビジネスやマーケティングの様々な場面で高い成果を上げられるようになります。

バンドワゴン効果とは?

バンドワゴン効果とは?

バンドワゴン効果は、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライペンシュタインが提唱した人間の行動心理の1つです。
パレードの先頭を進む楽隊車を指す「バンドワゴン」が、群衆を惹きつけて巻き込みながら進む様子から名付けられました。
大勢の人が支持する場合に、支持する人が増えれば増えるほど支持者が増えていくという行動心理がバンドワゴン効果となります。
時流・トレンドに乗りたい、勝ち馬に乗りたい、多勢に加わりたいという心理、そして世間の流行や周囲の評判を判断の根拠にしたいという心理から、バンドワゴン効果が生まれます。

人間の“帰属意識”が関係している

「皆が選んだものだから安心」、「皆が持っているから自分も持ちたい」というバンドワゴン心理は、人間の帰属意識から表れます。
集団生活をする上では、皆と違っていると敵として認識され仲間外れにされるリスクがあるでしょう。
仲間として認められ安心して過ごせる環境や、集団の一員として居場所を確保するためには、皆と同じであることに意味があります。
つまり、バンドワゴン意識は集団への帰属意識と深く関係しているのです。

なぜ日本人に効果的なのか?

日本人は集団への帰属意識が高い国民性を持っています。
歴史的に日本は所属する集団の中で居場所を確保しなければ生きにくい社会だったこと、特に稲作を中心とした村社会の中では周りと違えば村八分にされるという時代があったことも原因の1つと考えられるでしょう。
現在でも「長いものには巻かれろ」ということわざや、空気が読めない人を意味する『KY』を避ける風潮、和を乱さない教育が重視されていることからも、日本人の国民性には帰属意識が根強く定着していると言えます。
皆と同じが良いという同調圧力が強い国民性から、日本人にはバンドワゴン効果が強く表れるのです。
バンドワゴン効果は、集団に属していたいという強く意識する日本人に効果的に作用します。

マーケティングにおけるバンドワゴン効果

マーケティングにおけるバンドワゴン効果

お店の行列

高島吉成
高島吉成
消費者は多くの人が選んでいるお店、流行っているお店を選びたいと無意識に考えています。

行列ができている店は多くの人に選ばれて流行っている店だと思われ、消費者の注目が集まり、バンドワゴン効果で行列が行列を呼ぶようになっていくのです。
お店によっては店内の席数を少なくしたり、レジの台数を減らしたりして、経営戦略の一環として故意に行列を作り繁盛店を演出しているケースもあります。

SNSのバズマーケティング

バズマーケティングは、蜂がブンブン唸る様子から名付けられた手法で、口コミを使って商品やサービスを売り込む方法としてインターネットの普及と共に広まりました。
SNSを使ったバズマーケティングにもバンドワゴン効果が活用できます。
話題に乗っかる企画や期間限定のつぶやき募集、自撮りしたくなる商品など、多くの人が興味を抱くアイデアをSNSと組み合わせることで伝えたい商品・サービスの情報を爆発的に拡散できる点が魅力です。

本屋の平積み

本屋で大量に平積みされた書籍もバンドワゴン効果を狙ったマーケティングとなります。
多くの本が積み重なったディスプレイに「今話題の」や「今売れています」といったPOPがあれば、来店した消費者の興味を引きバンドワゴン効果によって購入の確率が上がるのです。

バンドワゴン効果を用いたビジネス活用法

企業や商品、サービスの実績を紹介する

多くの人に支持されている商品・サービスを選びたいというバンドワゴン効果の心理を知れば、ビジネスの様々な場面に活用できます。
企業や商品・サービスのイメージを高めたい場合には、多くの人が注目しているという雰囲気を出すようにしましょう。
予備校などのパンフレットなら「現役難関大○○人合格」など実績を紹介したワードが並んでいれば、難関大を志望している人はもちろん、難関大を志望していない受験生も合格率が上がるように思うものです。
自分も合格への道に乗り遅れたくないというバンドワゴン効果から入塾につなげられます。
商品・サービスを売り込みたい場合には、実績や購入者の声を紹介して既に多くの購入者・ユーザーがいることをアピールすると効果的です。

会議でバンドワゴン効果を用いることも可能

大勢の意見に賛同したいというバンドワゴン効果は、ビジネスの会議でも活用できます。
会議でプレゼンを成功させたい、アイデアを採用して欲しい際には、バンドワゴン効果を用いてみましょう。
有利に会議をすすめるために、事前に同じ意見を持つ人を探して手伝ってもらえるように根回しをしておき、会議で発言した際に拍手や賛成の声を発してもらいます。
会議の出席者は、多くの人に支持されている意見・アイデアだと感じれば賛同したい気持ちになるため、バンドワゴン効果で賛同者が増えていくのです。

バンドワゴン効果と他の心理学との組み合わせ

スノッブ効果

あえて人と違う選択をするという、バンドワゴン効果の逆の心理から生まれるスノッブ効果も、ビジネス・マーケティング手法を考える上では忘れてはいけません。
需要が増えていて皆が持っているものを、あえて自分は選ばないという差別化の意識からスノッブ効果が生まれます。
流行しすぎて陳腐化し、皆が持っているからこそ逆に恥ずかしいと感じる心理が働くと、今度はオンリーワンの商品、特別なサービスに魅力を感じて、周りとは違うことに満足感を覚える心理が生まれるのです。
ビジネス・マーケティングでスノッブ効果を活かした例としては、会員限定サービスや期間限定商品、シリアルナンバー付けなどが有名でしょう。
商品・サービスの特性やどんなターゲット層を狙うかによって、バンドワゴン効果とスノッブ効果を使い分けてみてください。

アンダードッグ効果

負け犬を意味するアンダードッグ効果は、弱い立場の人に同情心が集まることで良い結果に動く現象を指します。
落選確実と思われた候補者が同情票を獲得し当選してしまうような現象で、バンドワゴン効果とは真逆ではあるものの、多くの人を動かせる心理効果です。
バンドワゴン効果に限界が見えた時には、一生懸命さなどをアピールしてアンダードッグ効果を効かせてみましょう。

ヴェブレン効果

高島吉成
高島吉成
アメリカの経済学者ヴェブレンが提唱した行動心理で、顕示欲からの行動を意味します。

高価な値段の商品、高級ブランド品など、価格が高いほど魅力や価値も高いと感じる心理から生まれる効果です。
バンドワゴン効果で人気となった商品・サービスに、スノッブ効果で特別版を設定し、ヴェブレン効果で高めの価格設定をして成功した事例も多くあります。

まとめ

バンドワゴン効果は、波風を立てないことを美徳と感じ、和を尊重する日本人の国民性との親和性が高いため、日本人向けのビジネス・マーケティングにぜひ活かしたい行動心理です。
皆と同じが良いというバンドワゴン効果と関係が深い、あえて逆を選ぶスノッブ効果や劣勢に同情するアンダードッグ効果、見せびらかしたい心理から生まれるヴェブレン効果への理解も深め、ビジネス・マーケティングに活かしましょう。

また、下記ページでビジネスで使える心理学20選を紹介していますので参考にしてください。

マーケティングで使える心理学20選・コピーライティングやマーケティングに超活用できます。


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takashima yoshinari
1967年生まれの富山県高岡市育ち。双子座です。好きな食べ物は「激辛カレー」&「タンドリーチキン」and「鰹のたたき」。オンライン講座ビジネスの専門家です。高額塾に参加したけどWEBマーケティングを実装できない、何から手をつけて良いか分からないという経営者や個人起業家の方を手厚いコンサルティングでサポートしています。ちなみに毎日、頭にシェイビングクリームを塗ったくりTの字カミソリで剃るのがモーティングルーティーン。