同調現象で大ヒットにつながる?!ビジネス・マーケティングでの活用方法

ビジネス心理学の中で同調現象を利用したマーケティング手法があります。ビジネス・マーケティングに同調現象を活用すると商品・サービスでの大ヒットを巻き起こすことも可能で、実際に多くのプロモーションに同調現象が活用されているのです。

高島吉成
高島吉成
こんにちは、高島吉成です。
今回はビジネス・マーケティングにおける同調現象活用方法をご紹介します。

マーケティングがなかなかうまくいかず、商品・サービスをもっとヒットさせたいと考えている方は、同調現象を活用したマーケティング方法を活用してみましょう。
同調現象を活用して消費者の購買意欲に働きかけるビジネス・マーケティングを行えば、大きなヒット商品を生み出せる可能性が高まります。
ビジネス心理学の中で今注目されている同調現象を活用したマーケティングの特徴やメリット、活用事例などをご紹介しましょう。

同調現象とは?

同調現象とは?

同調現象の特徴

周りの人に合わせたい、周りの意見に同調したいという心理現象が同調現象です。
集団行動を重んじる人間社会では、自分が周りと異なる場合に不安を感じやすいでしょう。
たとえ、自分が希望することや正しいと考えていることであっても周りと違えば不安を感じるため、周りと合わせたい心理が働きます。
同調現象の特徴をよく表す例をいくつかご紹介しましょう。

・周囲から浮かないために空気を読み同じ行動をする
・大多数が主張する意見があれば、反対意見を言い出しにくい
・みんなが持っているゲーム機と同じものを持っていないと仲間外れになるかもしれないから買う
・行列していると興味がわき並びたくなる

多くの人が支持していると少数派の意見は多数派に流れやすくなり、大勢が購入する商品はさらなる購買につながってヒットが生まれるきっかけになるのです。

同調現象の効果を示した実験

ソロモン・アッシュは、3つの線分から見本と同じ長さの線分を選ぶ実験で同調現象の効果を示しました。
1人の被験者以外は全て実験者(サクラ)で実験者が不正解を選んだ場合には、明らかに間違いだと分かっていながら周りの実験者たちと同じ答えを選ぶ被験者が多いという結果が得られています。

ミラーリングやバンドワゴン効果との違いは?

同調現象にはミラーリングやバンドワゴン効果という現象が存在します。
ミラーリング効果とは、好感を抱いている相手の行動・言動を真似てしまう、あるいは自分と似た行動・言動をする相手に好感を抱く効果です。
意識的であっても無意識であっても、真似てしまうという行為には尊敬や好意の意味があり、似た行動・言動をしている人は味方だという認識が生まれます。
好意を抱いている相手に対してミラーリングは特に強力な効果を発揮すると言えるでしょう。
バンドワゴンは楽隊の先頭を走る車両を意味する言葉で、バンドワゴン効果とは多数派であるという情報により支持される傾向が強まる効果を指します。
多数派であることそのものに魅力を感じ、多数派に乗ることで安心感が得られます。
個人の判断より、多くの人が選んだ選択肢のほうが正しいという思い込みもバンドワゴン効果につながり、周囲に溶け込むことを大切に考えがちな日本人に多く見られる同調現象です。

消費者が同調行動を取ることで生まれるメリット

消費者が同調行動を取ることで生まれるメリット

「皆と同じ」という安心感が得られる

高島吉成
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自分だけが周りと違っていると、「もしかしたら自分が間違っているのではないか」、「自分が変なのではないか」という不安な気持ちが生まれます。

集団行動をする人間にとっては、皆と同じというだけで大きな安心感が得られるのです。
車を買う場合など、人気がある色を選べば無難だし、皆と同じという安心感もあって、大きな失敗はないと考える傾向があります。

他の人から好かれやすい

同調現象が起きている場面で異論を唱えれば攻撃の対象となりかねません。
多数意見と同じ、あるいは補強する意見を述べる人は味方とみなされて歓迎され、他の人から好かれやすくなるのです。
同調行動をとることで、同じ意見を持ち似た行動をする多くの人から好かれる点がメリットとなるでしょう。
同じ人気キャラクターの商品を持っている人と、愛用のキャラクター商品をきっかけに仲良くなる、仲間に入れるというケースは同調現象の表れと言えます。

自分が正しいと思える

消費者が同調行動を取ることで、自分が正しいと思えるというメリットも生まれます。
人には正しい選択をしたい、間違いたくないという心理が働き、多くの人が支持する意見や判断に従えば大きく間違えることがないと考える傾向があるのです。
特に消費行動においては実際に正しいかどうかではなく、皆が同調した選択肢が正解だと思いやすい側面があります。
流行の商品が自分に似合うかどうかではなく、流行に乗ったことで自分が正しかったと思えるでしょう。

自分で考える必要がない

自分自身の考えがあまりない場合や、自分の意思が乏しい場合には、多数の意見に合わせていれば間違いがないと思えるため、自分で深く考える必要がないと言えます。
レストランで食べたいものに迷った場合に、友人の選んだメニューや、人気ナンバーワンと書いてあるメニューを選べば悩まずに済み、楽で満足できる可能性も高くなるため同調行動を取るのです。

同調現象を活用したマーケティング方法

同調現象を活用したマーケティング方法

口コミは効果的

多数派の意見に賛同したいという同調現象を活用した『口コミ』は、効果的なマーケティング方法の1つです。
購入者の大多数が商品を評価しているという事実を提示されると、消費者の購入意欲が刺激されます。
特に実際の商品を手に取って確認できないネット通販の商品や、受講するタイプの教育サービスなどの場合、消費者は口コミが良いものを選ぶ傾向が強いと言えるでしょう。
多くの人が良いと口コミしていると、無意識に信頼できる商品、サービスだと思う同調現象が起こるのです。

広告に「人気」「話題」「注目」を取り入れる

同調現象の中でも多数派に入る安心感を利用したマーケティング方法として、広告の中に「人気」や「話題」、「注目」といったワードを活用するテクニックは高い効果が期待できます。
インターネットを使ったマーケティングや、テレビのショッピング番組などでも多く使われる方法で、消費者が商品やサービスに興味を持った際に、多くの人が効果を実感し満足している「人気」「話題」「注目」というキャッチコピーは購入の決定打になると言えるでしょう。

営業でも使える同調現象

同調現象は取引先とのコミュニケーションでも役に立ちます。
営業では取引先との対話がビジネス成立を左右するため、関係性が打ち解けて発展することでスムーズなコミュニケーションが成立し、心理的な満足を感じながら商談が進むことで成果も上がりやすくなるでしょう。
取引先との対話に効果的に同調現象を活用すると、心理的な距離を縮められます。
具体的には、スムーズに対話しながら相手の使った言葉で話を繰り返したり、頷き方や相槌のタイミングを合わせたりするなど、同調のテクニックを使うと良いでしょう。

まとめ

高島吉成
高島吉成
同調現象は社会の中で培われてきた、人間の本能に近い部分でもあります。

そのため、同調現象を上手に利用すれば、商品・サービスをたくさん売っていくことも可能です。
ビジネス・マーケティングを考える場合には、同調現象の特徴やメリットを把握して効果的に取り入れるようにしましょう。
どんなに価値や魅力がある商品・サービスでも消費者に伝わるマーケティングができなければ売れないものとなってしまいます。
様々な同調現象のテクニックを活用すればマーケティングに役立つことはもちろん、取引先の企業に向けた営業にも役立つでしょう。
ぜひ、同調現象を理解した上でビジネス・マーケティングを駆使し大ヒット商品を育てていきましょう。

また、下記ページでビジネスで使える心理学20選を紹介していますので参考にしてください。

マーケティングで使える心理学20選・コピーライティングやマーケティングに超活用できます。

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takashima yoshinari
1967年生まれの富山県高岡市育ち。双子座です。好きな食べ物は「激辛カレー」&「タンドリーチキン」and「鰹のたたき」。オンライン講座ビジネスの専門家です。高額塾に参加したけどWEBマーケティングを実装できない、何から手をつけて良いか分からないという経営者や個人起業家の方を手厚いコンサルティングでサポートしています。ちなみに毎日、頭にシェイビングクリームを塗ったくりTの字カミソリで剃るのがモーティングルーティーン。