同じ人やものに接触する回数を増やすことで、印象をアップさせることができる『ザイオンス効果』をご存知ですか?ザイオンス効果はビジネスに活用することで企業や商品に良いイメージを残すことができます。ここでは、ザイオンス効果の有効的な活用法についてご紹介しているので参考にしてみてください。
心理学の一種に『ザイオンス効果(単純接触効果)』があることをご存知ですか?
ザイオンス効果は、ビジネスに用いることで高い結果を出すことにつながります。
しかし、どういった効果があるのか詳しく把握していない人も多いでしょう。
そこで、ザイオンス効果がどういったものなのか解説すると共に、ビジネスで活用するための方法や有効に活用するためのポイント、注意するべきポイントをご紹介していきます。
ビジネスでザイオンス効果を有効に活用していきたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ザイオンス効果(単純接触効果)とは?
ザイオンス効果の特徴
ザイオンス効果とは、人や物に会う回数が増えることで好印象を持つようになる心理現象です。
日本では、単純接触効果とも言われており、恋愛やビジネスに応用されることもあります。
この効果は1968年にアメリカの心理学者・ロバート・ボレスワフ・ザイアンスによって広められ、周知されてきました。
例えば、初対面の人とはお互いに知らない者同士なので話が弾まないことも多いですが、回数が増えていくことで相手にも慣れていき、良い印象を持つことで関係を良好にさせることができるのです。
第一印象で苦手だと感じても、何回か会うことで人間性を知ることができ、好意的に思い直したことがある人もいるのではないでしょうか?
こうした心理作用をザイアンス効果と言うのです。
ザイオンス効果の実験
ザイオンス効果の実験について解説していきます。
実験は大学生を対象にしており、卒業アルバムの中からランダムに12人を選んで被験者に見せ、被験者にはその中から印象の良かった人の写真を選んでもらう内容です。
写真を見せる際には見せる回数にバラつきを持たせて、12人いる中でも1回だけ見せる人もいれば5回や12回、23回など様々で、一番多い人で25回となっています。
実験結果では、被験者の多くが25回見せられた写真の人物を挙げる人が多く、ザイオンス効果が発揮された結果だと証明されたのです。
ザイオンス効果(単純接触効果)をビジネスで活用!
営業は相手との接触回数を増やす
営業では相手との接触回数を増やすことで有効に活用できます。
それは、ザイオンス効果の「人やものに接する回数が増えることで好印象を持つこと」が基本となるからです。
営業活動では取引先の相手でも苦手なタイプの人間がいることがあるでしょう。
苦手なタイプだと、商品を売り込むにも苦労が伴います。
克服するためにも接触回数を増やすことで印象が変え、苦手意識を克服できるようにしましょう。
メールマガジンやSNSで消費者との接触回数を増やす
近年では企業でもSNSに登録してすることや、メールマガジンを発行している企業が増えています。
従来は、直接会うことで商品を見ることができていましたが、SNSがあることで定期的に商品の宣伝が多くの人たちに向けてできるようになりました。
消費者の目に留まることが多くなり、ザイオンス効果が期待できるでしょう。
ザイオンス効果については、信頼関係を築くことができれば商品を目にすることが少なくなったとしても、効果がしばらく続くと言われています。
積極的にSNSやメールマガジンを採用して、消費者からの信頼を得るようにしましょう。
テレビCMで接触回数を増やす
ザイオンス効果はテレビCMでも発揮させることができます。
初めて見るCMは、好きなタレントが出ているものでなければ印象にも残らないこともあるでしょう。
しかし、何度かCMを観ることで出ているタレントにさらなる好意を抱くことにつながるだけではなく、CMで使用されているキャッチコピーや音楽にも好感を抱くようになるのです。
特に、キャッチコピーや音楽が特徴的なものであれば覚えやすくなるでしょう。
CMが流れるたびに歌を口ずさんでしまうこともあり、こうしたCMであれば成功していると言えます。
CMが定着することで商品に対して魅力を感じ、身近に感じることで好印象を得られるのです。
ザイオンス効果(単純接触効果)を有効にするためのポイント
音、絵、写真などは全て刺激になる
ザイオンス効果は、実際の人物や商品だけではなく、音や絵、写真などでも効果を期待することができます。
上記のテレビCMでも紹介したように、音は耳に残りやすい音楽であれば、その効果を大いに発揮できるでしょう。
絵や写真などでもザイオンス効果は期待できるので、CM以外にも雑誌や新聞、広告などに多く記載することで接触回数を増やすことができます。
刺激を増やし、ザイオンス効果を期待していきましょう。
接触時間を増やすのではなく、接触頻度を増やす
ザイオンス効果は接触時間を増やすのではなく、接触頻度を増やすことが重要となります。
月に1度だけ、長時間会う人間よりは毎日や毎週1回会う人の方が好感を抱きやすいのです。
そのため、ザイオンス効果をより発揮したいのであれば、会う頻度を増やしていきましょう。
接触回数の目安は10回
ザイオンス効果のピークは10回と言われています。
それ以上接触したとしても、印象には変化がないといった結果が出ているので、確かなものです。
営業を行う際には顧客との信頼関係を築くためにも、10回の接触を考えた計画を立ててみましょう。
ザイオンス効果(単純接触効果)を活用する際に注意したいポイント
自分のことが嫌いな人に行うと逆効果
ザイオンス効果は、自分のことが嫌いな人に対して行ってしまうと逆効果になります。
自分でも嫌いな人と会うことには嫌なイメージを持つことが多いでしょう。
回数を増やしたとしても、嫌いな人なのでさらに嫌いになってしまうこともあります。
そういった場合には会う頻度を無理に増やさず、音や絵、写真などからビジネスを成功できるよう働きかけてみましょう。
主張は繰り返し行う
SNSやメールマガジンを活用しているのであれば、主張は繰り返し行うことで、相手に印象を残して好感度を上げることにもつながるでしょう。
例えば、メールマガジンの文頭や文末には毎回同じメッセージを書くようにしてみてください。
すると、読み手側は印象に残るので好印象を感じやすいのです。
主張を繰り返すことで、まずは印象に残すことから始めていきましょう。
ポジティブな言葉を使うようにする
ザイオンス効果ではポジティブな言葉を活用することが重要となります。
ザイオンス効果では、会う頻度を増やすことで好印象を与えられると紹介してきましたが、毎回ネガティブな言葉を使っていては印象が悪くなってしまうでしょう。
ポジティブな言葉を使用することで、良い商品・良い企業であることが伝えられます。
ネガティブな内容であれば、自分自身だけではなく商品にもマイナスなイメージを持ってしまうので、ポジティブな言葉を使うことが大切です。
まとめ
相手に好印象を抱いてもらうにはザイオンス効果は最適な方法だと言えるので、マーケティングやビジネスにおいて大いに活用していきましょう。
ただし、上記のような注意点を避けて活用することが重要です。
有効にするためのポイントを参考にしながら実践することでビジネスの成功を目指していきましょう。
また、下記ページでビジネスで使える心理学20選を紹介していますので参考にしてください。